城下町篠山の中心部に建つ町の鎮守春日神社の境内には、1861(文久元)年時の藩主 青山忠良(ただなが)が建立寄進し、2003(平成15)年に国の重要文化財として指定された能舞台(能楽殿)があります。
能愛好家であった忠良は、江戸で老中の要職を務めた後、江戸城の能舞台を参考に、この能舞台を建てたとされています。建築は稲山嘉七、永井理兵衛が担当し、舞台鏡板の絵師は松岡曽右衛門との記録があり、能舞台として至れり尽くせりの設備を整えています。
この舞台の特徴として、音響効果のため舞台の床下に丹波焼の大甕が7つ据えられていることが挙げられます。その大甕のひとつには「立杭釜屋村源助作」と銘が刻まれています。
平時は保存のため雨戸で舞台を閉ざしていますが、床下の大甕が覗ける小窓があります。ぜひ、覗いてみてください。

明治になると、春日神社能舞台での本格的な能会は一部地元有志の奉納を除き、催されなくなっていきました。
しかし再び春日神社での能会を復活させようと望む声が高まり、篠山能楽資料館初代館長 中西通をはじめ、神社宮司、地元有志の方々と行政当局が協力し、1973(昭和48)年に第1回篠山春日能が開催されました。それからは災害時以外毎年開催され、半世紀を経ました。
その他にも毎年元旦に「翁」神事舞が、丹波猿楽の流れを汲む梅若万三郎家、小鼓の大倉流宗家により奉納されています。地元はもとより全国から多数の愛好者が集まり、近年ますます盛況をきわめています。

春日神社

住所〒669-2321 兵庫県丹波篠山市黒岡1015
交通機関JR福知山線「篠山口駅」下車後、神姫グリーンバス篠山営業所行き
バスに乗り「春日神社前」にて下車。徒歩すぐ。
篠山春日能毎年4月第2土曜日 午後1時30分頃始
「翁」神事毎年元旦 零時20分始
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